VRリハビリテーションの進展

近年VR(Virtual Reality)の技術は飛躍的に進歩しています。価格も安く、設定も簡単、3Dの画像を見るだけでなく手で操作するようなモデルも出てきて今後よりいっそう普及していくことが予想されます。今回はいくつか論文を紹介しながら今後のVRリハビリテーションの進展を考えていけたらと思います。

こちらは2019年に発表された論文で、2011〜2018年に行われたVRリハビリテーションに関する論文をレビューしたものになります。結果としては脳梗塞のリハビリテーションに関して、VRを用いたリハビリを行うことでバランスや上肢機能、リハビリ後のQOLの改善に効果が示されるというものでした。

次にこちらはパーキンソン病の方に対するVRリハビリテーションの効果を調べた論文で、2016年までに行われた研究のレビューを行ったものです。こちらはまだエビデンスレベルは低いものの、歩行能力が改善する可能性が見えてきました。

このように論文でもVRリハビリテーションの効果が示されつつあると共に、様々なコンテンツが開発され続けています。今後はこのVRの技術を用いることで自宅や病院においても生活動作の練習が行えるようになったり、ゲームを通して脳をトレーニングするようなことも可能になってくるでしょう。